【特集コラム⑦】ペットと同行避難について ~ペットとの避難で便利な防災グッズ~

2018/09/13

地震や豪雨などの自然災害はある日突然やってきます。自宅が被災してしまった場合や避難が必要であると判断された場合、ペットも一緒に避難することが推奨されていますが、その時の準備は普段からできていますか? 

避難所ではペットの飼育に必要なものは基本的に飼い主が用意しなければなりません。人の分とは別に次のようなペット用の避難用品を準備しておきましょう。

避難用品の考え方

 避難用品と考えると、長期で保存できるものや防災グッズを揃えなくてはと考える方が多いと思います。実際の災害から身を守る特殊なグッズ(防煙マスク・マルチ電源など)は災害時にあると便利ですが、場所をとったり他に使い道がない等、なかなかすべてを揃えるためには勇気がいります。まず入り口として、インフラのない場所での生活を想定し、アウトドア的な発想で備蓄を考えてみると良いでしょう。

 食料や水など保存期間が短いものは、通常使っているものを少し多めに備蓄用に購入しておきます。定期的に備蓄しているものを消費し、使った分を買い足す『ローリングストック』を実施するのが有効です。長期保存できるフードや水などを備蓄して、いざ災害時に使用期限が過ぎていたなどという事が実際に起きているための対処です。

過去の災害現場でのデータを見ると、災害時には財布と携帯電話以外、何も持って逃げることが出来なかったという方が大多数です。被災時の準備を行っていなかったことが原因ともいわれていますが、実際に災害に遭遇した場合を考えると、理解できるデータだと思います。
すぐに持ち出せる防災バッグなどを、外に逃げるルート上(玄関や大きな窓、枕元など)に準備しておくことも大切ですが、ある程度災害が落ち着いたときに自宅に取りに行ける場所(ガレージ・物置・駐輪スペースなど)に備蓄スペースを確保しておくことも、災害の種類によっては有効です。

ペットとの避難で役に立つグッズは

1.移動用グッズ・クレート
 ペットの種類や数にもよりますが、災害時にペットを移動させるためには担いで逃げる(リュック型キャリーバッグ)、乗せて悪路を運ぶ(アウトドア用大型カート)、足を保護する(ペット用シューズ)などが便利です。また避難場所にケージなどが準備されていないケースが多いため、中で安心して休めるクレートなどに入れて移動することで、避難先の居場所を作ってあげることが出来ます。
また、この移動用グッズを『非常持ち出し袋』として準備しておくと便利です。

2.首輪・リード
 新品よりも、少し使い込んだものの方が安心です。災害時にはストレスや恐怖によって暴れたり、強い力で抵抗する場面も出てきます。体にフィットした首輪やハーネス、使いやすく丈夫なリードを準備しておきましょう。リードは椅子や樹などに係留できる機能が付いていれば、避難先ではさらに便利です。いざという時にコントロールが出来ない伸縮リードは厳禁ですので注意して下さい。

3.食事
 いつも食べているフード・おやつと水を一週間分準備するのが理想と言われています。必要な水は、飲用と合わせて1日分 100ml/kg 程度を目安にすると良いでしょう。避難時のストレスで食が細る子が多いようです。そのためフードは食べ慣れていて好きな味を。またウエットフードや好きなおやつも一緒に準備しておくのが有効です。

4.衛生用品
 ペットシーツは水分を良く吸うものが便利です。また排泄物を捨てるためのゴミ袋は必需品です。臭い漏れが少なく、1回ごとに密封できるサイズの袋を多めに準備しておくと便利です。
その他、大き目サイズのウエットタオル、ドライシャンプー、ティッシュペーパー、爪切り、コームなどは避難時の公衆衛生を守るために準備しておくと便利です。

5.迷子札・健康手帳
 ペットが迷子になったとき用に、迷子札など身元がわかるものを身につけさせましょう。犬の鑑札は、狂犬病予防の証明にもなりますので便利です。マイクロチップは、災害現場に読み取り機がない場合が多く、即時性は期待できませんが、長期では有効と考えられています。また、薬を飲んでいる、処方食を食べているなど健康面でのケアが必要な子は、薬の種類や食事の内容、アレルギー情報などをまとめた健康手帳などを準備しておくと便利です。


6.その他
 人間用の避難グッズと共通となりますが、ラップ・アルミホイル・ガムテープ・新聞紙は、避難生活の様々な場面で便利に使えます。ラジオや光源、タオル、などと共に準備しておくととても便利です。

まとめ

防災備蓄品は、災害の種類や地域特性によって選ぶべきものが変わってきます。
地域の防災リスクを理解し、生活スタイルや家族構成などに合わせた準備を行いましょう。

防災はしっかりと取り組む必要がありますが、楽しみながら実践する方法もあります。
防災訓練と備蓄品の棚卸を兼ねた、家庭内キャンプ。これは家の電気・ガス・水道などを可能な限りストップし、家庭内でキャンプを行うものです。食事は備蓄食を利用、台所ではなくコンロで調理、明かりはろうそくやランプ。ついでに近隣のペット同行可能な災害時避難所まで、家族全員で歩いて確認するなど、家庭内イベントとしても楽しく行えます。
災害が続いている今、防災を考える一歩としてぜひ実践してみてください。


株式会社ジーパウ 代表取締役社長/動物福祉活動家/防災士
成田 司

臨床獣医師が監修したメディカル品質のホームケア製品 パラソルヘルスケア

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