《株式会社エデュワードプレス》VETERINARY BOARD 2021年2月号(特集:これだけは押さえて おきたい!救急超音波検査)を発刊

2021/02/17

獣医学書籍等を発刊する株式会社エデュワードプレス(所在地:東京都町田市、代表:西澤行人)が、2021年2月15日「VETERINARY BOARD 2021年2月号」を発刊しました。

救急集中治療分野において、超音波検査は迅速で適切な治療を実践する上で欠かせない検査です。特にショックや呼吸困難といった重篤症例の蘇生安定化において実施する超音波検査の有効性は、過去の論文で多く報告されており、日々の診察においても強く実感されている先生方も多いのではないでしょうか。

しかし、救急分野で実施する超音波検査はpoint-of-care超音波検査であり、これは従来の超音波検査とは目的や手技が違います。「VETERINARY BOARD」2月号の特集は、重症症例の初期蘇生や安定化に必要とする限られた情報をその場で迅速に得ることを目的とする、近年、獣医療でも急速に普及してきたFAST、肺エコーに関して最低限知っておくべき知識を徹底解説。point-of-care超音波検査を実施する上で必要な知識や技術を、多くの画像や動画、そして症例を通して学べるような構成になっており、実際に救急症例を診るときにお役立ていただけます。

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特集詳細

■総論①:Focused Assessment with Sonography for Trauma(FAST)
執筆/上田 悠先生(ノースカロライナ州立大学)
人医療および獣医療で最初に確立されたpoint-of-care超音波検査の手技の一つにFASTがあります。交通事故などで外傷を負った症例において、胸腔内、腹腔内、心囊内に体液・血液・空気の貯留がないかを迅速に調べるための検査で、獣医療では 2004 年にBoysenらによって初めて有用性が報告されて以降、2010 年代に入り、救急医療分野で急速に普及してきました。
さらにこのFASTは、外傷症例だけでなく他のさまざまな救急症例に対する有用性も報告されています。
本稿では、point-of-care超音波検査の基本であるFASTについての基本を押えながら、応用的なpoint-of-care超音波検査についても解説していきます。

■総論②:肺エコー
執筆/川瀬 広大先生(札幌夜間動物病院)
動物救急医療現場では、肺水腫や肺炎、外傷性気胸などの重度の呼吸困難を認め、生命の危機に瀕した症例が数多く来院します。
一般的には、これらの緊急症例を診察する上で、病歴や呼吸音の聴診、異常呼吸パターンからある程度の原因疾患や病変部位を特定し、さらに診断手段としてX線検査などの画像検査を実施していくことも多いと思います。しかし、X線検査は、動物の呼吸状態が悪いために実施できない、CT検査もすべての症例で提供するのは難しいなど問題点もあります。
近年、動物用に改良した肺エコー『The Vet BLUE protocol』が 獣医療に広まってきています。肺エコーの利点は、保定による動物へのストレスがなく、放射線被曝がなく、診察台や入院ケージ内などベッドサイドで実施可能であり、そして、何よりも特に高度な技術は必要とせず、肺の客観的な評価を繰り返し提供できることです。
本稿では、肺エコーの原理から肺エコーの典型パターンを中心に肺エコーの基本的な検査方法・診断手順を徹底解説していきます。

■症例紹介について
総論と以下の症例報告を読み合わせることで、救急超音波検査の知識をさらに深めていただけます。
1)アナフィラキシーショックを疑って初期治療を開始した後に、FAST による追跡モニタリングによって出血性ショックと診断した一例
執筆/安部 貴之先生(札幌夜間動物病院)
2)腹腔内出血の一例
執筆/源本 泰士先生(Animal Emergency & Specialty)
3)右心房の心臓腫瘤に起因する心タンポナーデに陥った一例
執筆/松方 聡先生(TRVA 夜間救急動物医療センター)
4)心原性肺水腫の犬の一例
執筆/手塚 光先生(名古屋夜間動物救急センター)
5)肺炎と診断した犬の二例
執筆/小林 良先生(夜間救急動物病院 目黒)

企業情報

・社名:株式会社エデュワードプレス
・設立日:1987年12月
・所在地:〒194-0022 東京都町田市森野1-27-14 サカヤビル2階
・代表:代表取締役社長 西澤行人
・事業内容:出版・電子出版事業、映像事業、セミナー事業、広告企画・コンサルティング事業、エデュテック事業
※2020年5月1日 株式会社インターズーは、株式会社エデュワードプレスに社名変更いたしました。

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