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ペット産業・市場概論 商品流通・販売機構編2010

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ペット産業・市場ニュース » はぐれ獣医のひとり言

vol.1 猫に有害となる30代女性に人気のアイテムとは?

芳香植物から抽出された100%天然のエッセンシャルオイルを体内に取り入れることによって心身の健康や美容に役立てる自然療法のひとつであるアロマセラピーは、特に30代を中心とした女性に大人気で、その魅力はイ・ビョンホンやチャン・ドンゴンなどの韓流スターに匹敵するとかしないとか…

アロマセラピーと韓流スターの両方に共通するキーワードは「癒し効果」ですが、両者には決定的な違いがあります。

韓流スターは猫に有害な作用を及ぼすことはありませんが、アロマセラピーは猫に有害となる可能性があるということです。

1990年代初期にアメリカのthe National Animal Poison Control Center (NAPCC)で猫のティートゥリーオイル中毒が報告されました。オーストラリアでもスポットタイプのノミ駆除剤を塗布した3頭の猫でティートゥリーオイルによる中毒例が報告されています。

報告されたほとんどの症例では、高用量のオイルが原因の急性毒性で、暴露後2〜8時間で発症しています。

従って猫と一緒に生活している人にとっては、エッセンシャルオイルを使用することは、危険となります。人間で大丈夫なエッセンシャルオイルでも、必ずしも猫にも安全であるという保障はないということです。

獣医界において「猫は小さな犬ではない」という格言がありますが、猫は犬や人間のように、エッセンシャルオイルの成分を上手に排泄できません。

特に猫の皮膚はとても薄く、デリケートであるため、エッセンシャルオイルが皮膚から急速に吸収されやすく、さらに猫はグルーミングをするので皮膚についた成分が口から体内に入ることも中毒が起こりやすい原因となります。

猫は犬や人間の肝臓と同じではなく、解毒に関係する酵素を一部合成できないことが判明しており、あるエッセンシャルオイルの芳香成分を代謝できません。従って猫にエッセンシャルオイルを使ったアロマセラピーを行うと、エッセンシャルオイルの成分が完全に代謝できずに体内に蓄積され、肝臓にダメージを与え死に至ることさえあります。

元々猫は強い臭いがあまり好きではなく、希釈したエッセンシャルオイルですら一般的に避けようとします(中には、興味を示す子もみられます)。

例え一滴のエッセンシャルオイルですら猫にとっては毒性を示すこともあるのです。多くの家庭用洗剤やペット製品(シャンプー、コートスプレー、イヤークリーナー、ノミよけ首輪)にも、除菌や消臭効果を得るためにエッセンシャルオイルの成分が添加されているので注意が必要です。

従って猫には、エッセンシャルオイルの成分が入っていないシャンプーを使用した方が安全でしょう。糖尿病、発作、代謝性あるいは脳神経系の疾患にかかっていたり、肝臓が未熟な若齢の猫には特に注意が必要です。

猫は人間のように、オレガノの臭いを嗅いで美味しいピザを食べたくなったり、ローズオイルの臭いを嗅いでロマンスを感じたりはしません。猫は人間の赤ちゃんと同じ肝臓を持っている訳ではないので、人間の赤ちゃんに安全だからといって猫にも安全であるという保障はありません。

 猫と生活している方がアロマセラピーを行う時には、エッセンシャルオイルの潜在的な危険性について理解しておく必要があります。

執筆連載元:トウキョウペットクラブ
はぐれ獣医

相模原プリモ動物病院 副院長 川野浩志
所属:株式会社JPR はぐれ獣医純情派

1973年、ブラジルでロナウドの出っ歯が歯茎から生え頃、ただのひとりも獣医を産出したことのない家系からの突然変異株として愛知県瀬戸市で誕生。 国際八王子自動車教習所を見事一発で卒業後、獣医師国家試験を運良くパスしたものの、国家試験直前に制限速度45km/hオーバーの一発運転免許停止処分という前歴のため、交付が2ヶ月遅れて無事獣医師免許を取得する。 少年野球時代に全国制覇を経験し、中学時代にはイチロー選手(現マリナーズ)と対戦したことがささやかな自慢。泥だらけになりグラウンドで白球を追いかけていたはぐれ獣医が、白衣に着替えて顕微鏡の中の白血球を追い求める。 打倒“皮膚病”をコンセプトにMVPではなくHSD(ホームスキンドクター)を目指す…

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