ラクトフェリン( LF)
トランスフェリンファミリーに属する非ヘム性の鉄結合性糖蛋白質で、約690個のアミノ酸からなる1本のポリペプチド鎖にN-アセチルグルコサミンタイプの糖鎖が2〜4本結合した分子量約80kDaの塩基性蛋白質です。鉄結合性糖タンパク質であるLFは腸内の悪玉菌に必要である鉄分を奪うことにより増殖を抑えたり、善玉菌を優位にし腸内を安定させるので、腸内細菌のバランスを崩すことがなく整腸作用が期待できます。
IGF-1
IGF-1は神経親和性物質であり、神経系が正常に発達するうえで必須のものであるとともに、動物モデルや培養細胞系においては神経保護作用を示すことがわかっています。IGF-1は細胞死の経路をブロックし、筋肉の神経支配を再構築し、軸索の成長と再生を促進すると考えられています。
EGF
EGFは腸管上皮細胞など様々なタイプの細胞増殖を刺激し、腸粘膜を通して電解質、グルコースそしてプロリンなど栄養素の輸送を増加させます。また、腸の感染に対して予防あるいは治療としていくつかの効果が期待されています。
ウサギを使った実験ではEGFの経口摂取によって腸の感染を減らすことができ、感染によって惹起される体重増加を減らすことが報告されています。またEGFは脳細胞の長生きに関連する栄養因子として重要な働きをすることも明らかになっています。
α-ラクトアルブミン
摂取した乳タンパク質の消化管粘膜への影響について調べた報告はこれまでほとんどありませんでしたが、最近のラット急性胃潰瘍モデルを用いた研究で、牛乳中の主要タンパク質(α-ラクトアルブミン:α-LA)に強力な抗潰瘍効果があることが証明されました。
その作用機序について、内因性プロスタグランジンが一部関与していることが実験的に証明されました。さらにα-LAにアポトーシス誘導活性や抗菌活性、血清コレステロール低下作用があることも報告されています。
牛ラクトフェリン(bLF)が猫ヘルペスウイルス(FHV-1)の細胞表面への吸着、および・または細胞内へのウイルスの侵入を抑制することが報告されています。
カリシウイルス(FCV)や犬ヘルペスウイルス(CHV)感染に対して抗ウイルス活性があることも認められています。
さらに、ラクトフェリンは犬の腸官内正常細菌叢に影響を与えることなく整腸作用をもたらします。ラクトフェリンは人や犬では好中球の2次顆粒中にも存在していることが分かっており、免疫無防備状態の動物に対してラクトフェリンの経口摂取はベネフィットがあると報告されています。
人医領域においてラクトフェリンはIFN-γ産生を介してIgE産生を抑制し、Th2をTh1にシフトさせ、血中IgE濃度の上昇は有意に抑制されることが報告されていることから、ペットのアレルギー性疾患への応用も期待されます。


