DSファーマアニマルヘルス株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:中島 毅)が、牛の細菌性肺炎および大腸菌性下痢症の治療薬として製造販売する「フルオロキノロン系抗菌剤『ビクタス(R)注射液5%』」について、2018年12月21日に牛への新たな投与経路として、「静脈内投与」の承認を取得しました。
この度の牛への静脈内投与の承認取得により、食用に供するための使用禁止期間が大幅に短縮されました。また、注射痕の問題の解決や投与期間の短縮などが期待でき、牛の細菌性肺炎の治療に対して、獣医師や生産者にとって有用な選択肢になることが期待できます。
同社は、今回の投与経路追加承認取得により、これまで以上に動物医療の向上に貢献していきたいとの考えです。
【製品概要】
製品名 :ビクタス(R)注射液5%
成分及び分量:オルビフロキサシンを1mL中50mg含有
効能又は効果:
・有効菌種
アクチノバシラス・プルロニューモニエ、パスツレラ・ムルトシダ、マンヘミア・ヘモリチカ、
マイコプラズマ・ハイオニューモニエ、マイコプラズマ・ボビライニス、大腸菌
・適応症
豚:胸膜肺炎、マイコプラズマ性肺炎、大腸菌性下痢症
牛:細菌性肺炎、大腸菌性下痢症
用法及び用量:
1日1回、体重1kg当たりオルビフロキサシンとして下記の量を豚および牛の筋肉内に注射する。
豚:胸膜肺炎、マイコプラズマ性肺炎、大腸菌性下痢症
2.5~5mg 3~5日間
牛:細菌性肺炎、大腸菌性下痢症
2.5~5mg 3~5日間
1日1回、体重1kg当たりオルビフロキサシンとして下記の量を牛の静脈内に注射する。
牛:細菌性肺炎
5mg 3日間
【使用禁止期間】
牛(筋肉内注射):食用に供するためにと殺する前21日間
又は食用に供するために搾乳する前72時間
牛(静脈内注射):食用に供するためにと殺する前2日間
又は食用に供するために搾乳する前24時間
豚 :食用に供するためにと殺する前14日間
なお、筋肉内投与における使用禁止期間は変更ありません。
<ビクタス注射液について>
ビクタス注射液5%は、大日本住友製薬株式会社が創製したフルオロキノロン系薬剤であるオルビフロキサシンを有効成分とする動物専用の注射用抗菌製剤です。
オルビフロキサシンは、グラム陰性菌はもとよりグラム陽性菌及びマイコプラズマなどの広範囲の菌種に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的です。また、抗生物質耐性菌に対しても抗菌作用を示します。
1994年に発売されて以来、多くの牛および豚に投与され、家畜のフルオロキノロン系注射液の代表的な薬剤のひとつです。
■ビクタス注5% 100mL
■ビクタス注5% 20ml × 6
DSファーマアニマルヘルス株式会社は、動物たちの健康を支えることで、人々の笑顔あふれる暮らしに貢献する企業として、2010年7月に大日本住友製薬株式会社の事業部門から分社化し、設立された研究開発型の動物用医薬品メーカーです。同社は70余年に及ぶ動物薬事業を通じて培った経験と実績を基礎に、人と動物の絆を支える「コンパニオンアニマル事業」、人々の豊かな生活を支える「畜水産事業」、確定診断に必要不可欠な「臨床検査事業」を展開しています。
https://animal.ds-pharma.co.jp/